あなたを癒すフォーカシング
前回もお話しましたが、フォーカシングは、
ひとりででもできる技法ですので是非一お試しください。
それでは、その具体的なやり方をご紹介します。
フォーカシングは、心の声を体に聞くというセラピーです。
自分の体に、悩みが体の中にあるとすればどこだろう?
と聞いて、その声に応えることで癒していきます。
①体に質問する。
「今、一番私と話したがっている、体の部分はどこかな?...喉かな?...
胸かな?...みぞおちのあたり?...下腹?」
というように、一呼吸ごとにこの順番に、体の感覚を探っていきます。
そうすると、気になる部分がでてきます。
例えば、胸が苦しい、痛い、重い、とか、おなかが重い、痛い、締め付けられる
など、体に何か違和感やどうしても気になる感じがでてきます。
その感じが「フェルトセンス」です。
②フェルトセンスにあいさつする
今度は、その違和感を感じたところに、あいさつします。
手でやさしく、そこを押さえながら、その感覚にそっと近づくような気持ちで
(おなかの子をいたわるような感じで)微笑みながらこういいます。
「こんにちは、あなたがそこにいるってことは、ちゃんと分かっているよ。
そのままでいいんだよ、大丈夫だよ。」
そして、フェルトセンスの反応を感じます。
そうすると何か、言葉のようなものが伝わってくるかもしれませんし、テレパシー
のような、あるいは心の声のような感じで何か感じるかもしれません。
その言葉や、感情を受け止めます。
③フェルトセンスと一緒にいてあげる
今感じているその感覚にもっと近づいていってあげます。そして、仲のいい友達と
並んで腰掛けているように、やさしさと好奇心をもって、隣にいてあげてください。
あるいは、泣いている赤ちゃんをあやすように、やさしい気持ちで抱きしめてあげてください。
そして、その感覚にやさしく微笑みかけてあげましょう。
④名前をつける
フェルトセンスに、自分が感じている感覚を伝えて確認します。
「おなかが重苦しいって感じがするんだけど、その感じでぴったりかな?」
すると、フェルトセンスが、「そうだ」とか「ちょっと違う」など、答えてくれます。
あるいはぴったりな気がするとか、何か違うなとか感じますから、その感じを受け止めてください。
そして、しっくりくるまで、その言葉をみつけてください。
今度は、名前をつけてあげましょう。
たとえば、重苦しいから二文字とって「おもちゃん」とか、「おもくん」とかかわいらしい
名前をつけてあげます。
そして、その感覚に聞きます。
「~ちゃんって呼んでもいいかな?」
その名前で呼んでも嫌がっていなければ、手をやさしくあてながら、
「~ちゃん、大丈夫だよ、そばにいるよ」
と寄り添うようにしてあげます。
⑤感謝する
その感覚に向かってこういってあげましょう。
「ありがとう。いつもあなたのことを大切に思ってるよ。」
感謝して、セラピーを終えます。
⑥繰り返す
もし、次、また嫌なことがあったり、思い出したりして、その感覚がでてきたらこういいます。
「~ちゃん大丈夫だよ...。大丈夫だよ...。」
すると、その感覚が暴れなくなって、心が落ち着いてきます。
これで終了です。
何か文字で見るだけだと、ふーん、それで???
と思うかもしれませんが、まずは実際にやってみてください。静かな場所でリラックスしてやって
みることがよいでしょう。