拒食症のメリット(対人関係療法などのカウンセリングで)
拒食症からの回復を困難にしているもののひとつが、
拒食症を維持することによるメリットです。
メリットとデメリットを比較して、
メリットの方が大きければそこにとどまるのは当然のこと。
そこから抜け出そうと考えないのは、
”拒食症でいることのメリットが大きい”
からだと考えられます。
それでは、拒食症でいることのメリットとは何なのでしょうか?
”拒食症でいる安心感”
それは、自分が、
”特別な存在となっている”
”注目を集めている”
”何かよからぬことが起きている警告を発信できている”
”自分をコントロールできている”
あるいは、
”自分の他の問題から逃げたり、ストレスフルな状況や
辛い対人関係から逃れることができている”
といったようなメリットがあって、
それが重要であるという認識があれば、拒食症でいることにとどまる
のは当然なのかもしれません。
だから、拒食症から抜け出していくには、まずメリットよりもデメリットが大きい
ことに気づいていくことが必要です。
そのためには、家族の協力がとても大切です。
家族は摂食障害以外の問題やストレスに気づき、それを軽減させていくことも
必要になってきます。
他の問題やストレスが解決されずにそのままの状況であるのであれば、
メリットの方が大きくそこから抜け出す動機とはなりえません。
だからまずは摂食障害の問題について本人が向き合える環境を整えて
あげることから回復への道はスタートします。
そして、現状を変えることの重要性について考えるように
促していくことになります。
家族の気づき、傾聴、肯定的な受容、そしてしっかりとたリードがとても大切です。
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