摂食障害は、他者志向の罠から抜け出す!! が大事!!コラムレッスン
◆ストレスを考える
今までのコラムレッスンで触れて来たように、他者志向というのは、
外の現象に振り回されたとてもストレスフルな状態です。
つまり、あなたが他者志向なのか自己志向なのかの判断基準として、
あなたの抱えるストレスの具合でみていていくことができます。
あなたは、
ストレスを抱え悩んでいますか?
ストレスから自由でいられていますか?
例えば、
あなたは、
怒りっぽいですか?
悲しい気分ですか?
いつも何か心配ですか?
いつもイライラしていませんか?
いつも気持ちが沈んでいませんか?
いつも物事に集中できない!ということはありませんか?
さて、
あなたはいかがでしょうか?
これらに半分以上あてはまるようだと、あなたはストレスフルであり、
他者志向である可能性が強いと言えるでしょう。
これがひとつの大きな判断の材料となるものです。
少し時間を取って自分自身を振り返ってみましょう。
◆ストレスとは何なのか???
ストレスとは、生物学的には何らかの刺激によって生体に生じた歪みの状
態を意味しています。
例えば、ボールに圧力がかかって、ひずんだような状態のことをいいます。
このとき、ストレス状態を引き起こす要因を「ストレッサー」といいます。
「人間関係」や「仕事の忙しさ」や「環境の変化」などが「ストレッサー」に当
たります。「ストレス」とは、「ストレッサー」が加わって、「心身に負荷が
かかった状態」であると考えられています。
ただ、この定義であると少し考え難いところもありますので、ここでは、
もう少しわかり易く単純化して考えていきたいと思います。
ここでのストレスの定義は次のように考えたいと思います。
ストレスとは、
“期待と現実のギャップである”
としたいと思います。
例えば、
“彼に今日の午前中にメールを送ったので、今日中に返事は来るだろう”
という期待。
“彼からのメールの返事は深夜0時を過ぎてもまだ来ない”
という現実。
この期待と現実のギャップで生じてくる気持ちや感情を
“ストレス”
と呼びたいと思います。
また、このような事例はいかがでしょうか。
“お母さんに、自分は怖くて食事を普通に食べられない
という気持ちをわかって欲しい“
という期待。
でも、
”お母さんは、とにかく食べなさい! と怒るばかり”
という現実。
この、
“わかってくれない!!
と言う思いが大きなストレスになります。
ストレスは、このように期待と現実のギャップで生じてくる気持ちや感情で
あると考えたいと思います。
そして、過去のストレスを心の傷、現在のストレスを悩み、未来のストレスを
不安と捉えていきたいと思います。
◆ストレスを生み出すもの
さて、ストレスとは、期待と現実のギャップによって生じる気持ちや感情とい
うことでしたが、それでは、この期待と現実のギャップと言うものはどのよう
にして生まれ、どのようにして大きくなったり、小さくなったりするのでしょ
うか?
ここで、ABC理論というものを見ていきたいと思います。
ある出来事A があったとします。
その出来事に対して、あなたはある解釈をして自分の価値感や考え方と照らし合わせて反応します。ここでの解釈や価値観や考えのことをコアビリーフと呼びます。
あなたの中核にある信念です。コアビリーフがBです。そしてその結果出てきた反応がCになります。
A B C
出来事 コアビリーフ 気持ちや感情=ストレス
例えば、
出来事A ”恋愛関係”があったとします。
コアビリーフC ”私は見捨てられる” を持っています。
ストレス ”見捨てられないための異常行動”
といった出来事に対するストレス反応というものが、コアビリーフによって
生み出されてきます。
コアビリーフの違いによって、期待の描き方や現実の捉え方が違ってきて、ストレスとなる期待と現実のギャップにも違いが生じてくるのです。
コアビリーフとは、解釈や価値観や考えのことであり、第一章で取り上げた、
仮面の信念のことであり、特に人生に制限を与えてしまう信念のことを指します。
コアビリーフには、例えば次のようなものがあります。
◆私は見捨てられる (人に嫌われてはいけない)
◆私は無能で弱い人間だ (強くなければいけない)
◆私には存在価値がない (価値を持たなければいけない)
◆私は誰からも愛されない (誰からも愛されなければいけない)
◆私はありのままの自分では愛されない (何かしなければいけない)
◆私は失敗する (失敗してはいけない)
◆私はそのままの自分ではいけない (自分を繕わなければいけない)
◆私はダメな人間だ (完璧にしなければいけない)
◆人は信用してはいけない (私は裏切られる)
◆私は周囲から孤立する (皆に好かれなくてはいけない)
◆ミスをしたら罰せられなければいけない (私は悪い人だ)
◆私は他の人に服従しなければいけない (自己主張してはいけない)
◆私は自分を犠牲にしなければいけない (自分のために生きてはいけない)
◆私は一人では生きていけない (私は無能で価値がない)
◆私は人に近づいてはいけない (私は人に嫌われる)
◆私は人に甘えてはいけない (私は拒絶される)
◆私は成長してはいけない (私は弱くて依存的な人間だ)
◆私は成功してはいけない (私は失敗する)
◆私はセクシーになってはいけない (私は大人になると嫌われる)
◆私は親から離れてはいけない (私は見捨てられる)
◆私は自由に行動してはいけない (私は服従しなければいけない)
◆私は健康であってはいけない (私は愛されない)
◆私は楽しんではいけない (私には価値がない)
◆私は感情を感じてはいけない (感情を現わすと嫌われる)
◆私はくつろいではいけない (私には価値がない)
◆私は女(男)であってはいけない (私は愛されない)
◆私は目立ってはいけない (私は認められない)
◆私は相手に勝たねばならない (強くなければ価値がない)
◆私は自分の間違いを認めるべきではない (私は正しい)
かっこ内のものは反対に表出してしまうもの、あるいはその意味を強化する考えです。
このような仮面のコアビリーフのほとんどが幼少の頃にできあがったものです。
幼少期に、愛を求めて得られ なかった、 “心の傷”が 仮面のコアビリーフ
=信念をつくりあげていきます。
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