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【嫌な自分のコントロールは・・・】

【嫌な自分のコントロールは・・・】

前回まで怒りを取りあげてきましたが、

人には怒りだけではなくて、

 不安や恐怖、悲しみや苦しみ、嫉妬や恨みなど様々な感情
 があるものです。



人間に感情があるのは当然のことなのですが、それらに
のみ込まれてコントロール不能に堕ちってしまうと困った
ものです。

今日は自己コントロール法について少し触れていきたいと
思います。

さて、

あなたは、自分をコントロールできずに困っていることが

何かありますか?

怠け癖があったり、過食やお酒、煙草などへ依存しがちで、

絶対にやめたい!!

と思っているのだけれども、

やめられない・・・・とか。

そこには、何か別の人格が存在するのではないか???

と感じている人も多いと思います。

冷静にやめたいと考えている人格と、

やめなくてもいいよと言っている人格。。。

問題となってくるのは、

このやめなくていいよと言っている人格の方です。

あなたの中にもそんな人格がいますか?

そんな自分の人格を嫌って、自分嫌いになってしまう

人がいますが、

いろんな人格が自分の中にいるのは普通なのです。

それは、サブパーソナリティと呼ばれています。

あくまでもサブです。

サブの人格なので、そのサブに好き勝手にやられて、

コントロールができなくなると困りものです。

あくまでもサブとして振る舞ってもらう必要があるわけです。

そのためには、このサブをコントロールできる

本来の自分を確立する必要があります。

しっかりとした自分です。

これが自己の再構築になっていきます。

それでは、

本当の自分とサブパーソナリティってどうなっているのか?

ということですが、

”心と意識の構造”

に関わる仮設をご紹介しておきたいと思います。

それは、サイコシンセシスという心理学のモデルです。

サイコシンセシスでは、人間の意識を大きくは3つに分けています。

下位無意識、中位無意識、上位無意識といった具合です。

そして、ユングの集合無意識というのはその外側の無意識となります。

中位無意識は、ごく最近の意識群であり、すぐ思い出すことができる

ような無意識です。

ここの中意識のところに本当の自分がいると考えています。

下位無意識は、いちばん下の深層の無意識で過去に関係する無意識です。

忘れてしまっていて、ずっと深く、なかなか意識にのぼりません。

ここは、劣等感、怒り、不安など否定的で抑圧された感情や感覚で、

神経症や心身症の原因になるようなもの。生き方や価値観などの信条

や親から受けてきたメッセージなど。

意識はしていないけれど自分を振り回したり現在の自分に大きな影響

を与えるような諸要素がここに記憶されています。

「普通の人は多かれ少なかれ気づきのないままにこの下位意識に振り

回されている」

と言われています。

ここに問題となる個人の悩みや葛藤の多くがあるのです。

つまり、サブパーソナリティの多くはこの下位無意識に存在すると考

えられます。

そして、上位の無意識はトランスパーソナルの領域と言われている

無意識の領域です。

ハイヤーセルフやスピリチュアルの世界と言ってもいいかもしれません。

さて、それではこのような仮説モデルから、本当の自分とサブパーソナ

リティとの関係はどのようになっていているのか?

ということですが、

普通の人は、

”意地悪な自分”

”とても凶暴な自分”

”批判屋さんの自分”

”とても寂しがりやの自分”

”とてもポジティブで前向きな自分”

などなど、

様々な自分が共存しているのが普通です。

これらの様々な自分が、サブパーソナリティと呼ばれているものです。

さて、それでは、一方の

“本当の自分”とは???

ということになります。

本当の自分とは、

それら自分の中にあるサブパーソナリティを統括するオーケストラ

の指揮者のようなものと考えていただくといいかと思います。

それぞれ個性的なサブパーソナリティが混乱のないようにひとつに

まとめていく必要があるのです。

大切なのは、本当の自分をしっかりと捉えながらネガティブなサブ

パーソナリティを肯定的に方向付けていくことです。

本当の自分が、自分自身を癒し解放していくのです。

”小さな自分に振り回されないことが大事”

なのです。

普通は、自分だと思っているのは、この小さなサブパーソナリティ

の自分であることがほとんどです。

自己(セルフ)イメージとよく言われますが、そのセルフイメージ

の捉え方というのがとても大事になってきます。

例えば、

サブパーソナリティと自分を同一視してしまって、このサブパー

ソナリティが、もし失敗でもするとこのセルフイメージを思い切

り下げてしまうということが起きてきます。

または、ひとつの失敗ですべてがダメだというレッテルを貼って

しまうということをやりがちです。

サブパーソナリティ=本当の自分=その人そのもの、とみてしま

うということです。

私たちには、色々なサブパーソナリティがあって多様な面を持ち

合わせています。

でも、私たちはこのサブパーソナリティレベルで自分も他人も捉

えているので混乱が起きてしまうのです。

まずは、自分にも他人にも「様々なサブパーソナリティ」が存在

するのだということを理解してください。

きっとそれだけでも大分楽になるはずです。

そして、そのサブパーソナリティをたとえどんなにネガティブな

ものであっても否定的に捉えて問題視しないことです。

実際、そんなサブパーソナリティに気が付いて、よくない、変え

よう、排除しようと思っても、サブパーソナリティには強力なエ

ネルギーがあって、何度も反復的に出てくるために、そう簡単に

変われるものではありません。

無理矢理抑え込もうと蓋をしてしまうと、エネルギーの行き場が

なくなり、いつ爆発してもおかしくない状況になってしまいます。

それが、病気の原因になったり、精神的な不安定に繋がったり、

大きなトラブルの原因になってしまったりするのです。

「誰の中にもいろいろなサブパーソナリティがいる。

そのことが異常でも、いけないことでもない。」

「私たちは無意識に同一化しているものに振り回される。

そこから脱同一化することで、それを方向づけることができる」

サブパーソナリティに気づかずいることで、振り回されてしまう

ことがよくないのです。

まずは、「自分の一部」がイコール「自分の全て」となって、つまり

同一化して、振り回されていた状態から、自分の中のサブパーソ

ナリティの存在に気づくこと、

そして、サブパーソナリティのどれもがイコール自分ではないこ

とに気づくことです。

本当の自分に気づき、強化することは、以下の段階の前提になります。

1、そのパーソナリティの存在に気づく
2、それが存在する、自分の中にあるという事実を受容する。尊重する。
3、その存在の意味を深く理解する。
4、今までのことをねぎらい、感謝する。尊重して、共感的に暖かく受容する
5、その存在を分かった上で、今後は、他のサブパーソナリティも含めた全体
  としての調和を図り、自分の進めたい方向の中で、このサブパーソナリテ
  ィも生かす。
  全体を指揮していくのは自分であることを自覚し、サブパーソナリティ
  にもそのことを伝える。

気づき
→受容
→理解
→感謝
→調和

というように、まずは自分の中のサブパーソナリティに気づき、それを受け

入れ、理解してあげて、感謝して調和していくというステップがとても大切

になっていきます。

このような気づきと感謝や調和が、“本当の自分”を成長させていくための

サポートとなっていくのです。

今日は、サイコシンセシスの方法論を中心にご紹介しましたが、他にも同じ

ような手法はたくさんあります。

そのひとつがインナーチャイルドワークでもあります。

その基本はまずアウェアネス(気づき)にあります。

まずは、自分の意識に気がつく。

そして、更に集中し洞察することによって、本当の自分とそうでない自分

というものに気づき理解し深めていく・・・

そこには、知識や常識や過去の経験、感情や考えや様々な情動があります。

それらをしっかりと客観視できて振り回されない自分を創りあげていくの
です。

そのための方法のひとつが、インナーチャイルドワークでもあります。

基本的にサブパーソナリティとインナーチャイルドは同じものです。

自分を上手にコントロールしていくには、そのインナーチャイルド
に気づいて癒していく、インナーチャイルドワークがとても効果的
になってきます。
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