【摂食障害】過食を「やめよう」と思うほどやめられない理由とは
(執筆:YOKO .N 監修:SINBI代表カウンセラー 福山 裕康)
過食が習慣化して、「今度こそやめよう」「明日からはやめよう」と思いつつも、どうしてもやめられずに苦しんでいませんか。
さらに、やめられないのは「自分のせい」と思い、「自分はなんてダメな人間なのだろう」とか、「私は意思が弱い」と自分を責めているのではないでしょうか。
習慣となった過食をやめられないのは、決して性格のせいでも、意志力のせいでもありません。
実は、脳の仕組みとして「やめよう」と思うほどやめられないのです。
今回のコラムでは、やめようと思えば思うほどやめられない理由と、その対処方法を解説します。
1.「やめよう」と思うほどやめられないのは脳の仕組みのせい
やめたい習慣をどうしてもやめられないのは「脳」の仕組みのせいです。
過食をしてしまった時、「今度から絶対やめるぞ!」と強く決心していませんか?
実は、この強い決心こそ、習慣をやめられない原因なのです。
というのも、脳は「否定形を理解できない」からです。
たとえば、
「絶対にチョコレートを思い浮かべないでください」
と言われたら、頭の中にはっきりとチョコレートを思い浮かべてしまいますよね。
言葉の順番を替えて
「これから言う言葉を想像しないでくださいね、ケーキ」
と言われても、やっぱりケーキをイメージするでしょう。
つまり、
「〇〇をしないでください」
と
「〇〇をしてください」
は、脳内で同じ「〇〇をしている」イメージとなるのです。
そのため、「過食をやめる!」という強い宣言も、脳的には「過食を続ける!」イメージとなり、「やめること」をイメージできないのです。
2.脳の仕組みを利用した、習慣から開放されるための2つの対処法
習慣となった行動をやめるには並大抵のことではありません。
しかし、上の章と同じような「脳の仕組み」を利用することで、習慣から開放されることも可能になります。
脳の仕組みを利用して習慣から開放されるための対処法は次の2つ。
①「やめる」のではなく他の習慣に置き換える
②「小さな習慣」を続けてみる
それぞれ説明していきましょう。
2-1.対処法①「やめる」のではなく、他の習慣に置き換える
実際に「やめたい」ときには他の習慣に置き換えることがおすすめです。
「習慣」となった行動を無そうとするほど強調されてしまうとしたら、他の習慣を身につけるほうが脳は楽なのです。
ただし、
「カロリーや甘い食品の代わりに、低カロリー食品に変える」
「食欲をごまかすために炭酸飲料などをがぶ飲みする」
など、同じような習慣では意味がありません。
それは、「過食をやめたい」ことにフォーカスしてしまうからです。
そもそも過食は、ストレスや自分への罪悪感、空虚感、小さい頃のトラウマなど、精神的な空虚感が引き金になっている場合が少なくありません。
そのため、ストレスを発散し、自分を甘やかせるような行動に置き換えることができないか試してみましょう。
たとえば、没頭できる趣味などを見つけてみましょう。
時間を忘れて大好きな時間を過ごせるような、自分が心から楽しめるような趣味です。
小さい頃に夢中になっていたことを再開するのもよいでしょう。
また、お風呂に自分好みの入浴剤を入れて、好きな漫画や本を読むこともおすすめです。
温かいお湯に浸かりながら自分の好きな香りや世界に刺激を受けることで、ストレスを発散し、気分をリフレッシュすることができます。
気分がむしゃくしゃするときは、すぐに外に出て散歩をしてみましょう。
リフレッシュするだけではなく、幸せホルモンが分泌されるので、甘いものの欲求を抑える効果があります。
このように、食べ物意外に自分が楽しめるような行動を探してみるのも気分が変わっておすすめです。
2‐2.対処法②食べる前に「小さな習慣」を取り入れる
過食の衝動が起きたときに、「小さな習慣」を取り入れるのも効果的です。
小さな習慣とは、
「何かを食べるときにはお水を1口飲む」
程度の、簡単に達成できるような行動のことです。
たとえば、過食をやめなければと
「とにかく食べない!」
「お菓子を一切買わない」
と、極端に大きな目標を立てていませんか?
しかし、普段の行動からかけ離れた目標では、結局行動ができず
「やっぱり私なんて」
「私は何もできない」
などと、自分への失望感や罪悪感でいっぱいになり、自分の不甲斐なさにイライラしてしまうことになります。
それらがストレスになり、さらに過食へと繋がる可能性もあるでしょう。
そのため、一気に過食をやめるのではなく、小さな行動を一つ入れて、自己肯定感を上げつつ過食衝動を徐々に抑える方法を取ります。
過食衝動を和らげる方法の一つに、「過食をする前にワンクッション入れる」というものがあります。
・お水を飲む(気分の切り替え・血糖値の乱高下を防ぐ)
・温かいお茶を飲む(気分をリフレッシュ・血糖値の乱高下を防ぐ)
・アロマを嗅ぐ(気分のリフレッシュ・癒やし効果・精神を落ち着かせる)
・歯を磨く(気分の切り替え・食欲減退効果)
・ストレッチをしてみる(気分のリフレッシュ・アドレナリン分泌で食欲を抑える)
・深呼吸(気分の切り替え・脳のリフレッシュ)
この小さな行動は、食欲から一旦目をそらせ、気分を落ち着かせる効果があります。
これらの行動を「食べたい!」という衝動が来たら行なうように習慣化しましょう。
もちろん、最初から食欲自体を落とすのは難しいかもしれませんし、これらの行動自体を難しく感じるかもしれません。
しかし、このような小さな習慣を続けることで脳の中に「専用の神経回路」が作られるようになり、強化されるようになります。
小さな習慣でも続けることで、自分に自信が持てるようになります。
過食を「やめよう」と強く思わなくても、おのずと衝動や回数が抑えられるようになるでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
過食は「やめよう」と思ってやめられるものではありません。
それは、性格ややる気、意思の強さは関係なく、「脳」の仕組みのせいなのです。
「やめよう」と思うのではなく、
・「やめる」のではなく、他の習慣に置き換える
・食べる前に小さな習慣を取り入れる
ことで、過食の衝動を少しでも抑えていきましょう。
とはいえ、これらのことで根本的に過食が解決するのは難しいかもしれません。
過食は、自分でも気が付かないような小さい頃のトラウマや心の傷が原因となっている事が多いからです。
何をしても改善することがない場合は無理をせず、信頼できるカウンセラーなどに相談することをおすすめします。
こちらの記事も参考に>>【摂食障害】過食を止めるための承認欲求の満たし方
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