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対人関係療法と他の療法について

対人関係療法に限定せず柔軟な対応が可能

対人関係療法は大変優れた療法であり、摂食障害の克服には大変効果的なものなのですが、それがぴったり適合しなかったり、他の療法によるアプローチが必要になる場合も生じて来てしまうというのが実際によくあることです。
メンタルオフィスSINBIでは様々な摂食障害のケースに応じて柔軟に対応できるように各種療法を用意しております。
ここでは対人関係療法と他の療法との関連性について少しご紹介したいと思います。

対人関係療法で扱っていくもの

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対人関係療法で摂食障害を克服していく上で、まず大切にしているのは、

”気持ち”

のところです。

摂食障害のエネルギーとなるとのは、

胸に抱えてしまった持って行き場のない

”モヤモヤやイライラ”

の感情。

それは、不安なのか怒りなのか悲しみなのか???

そして、そこにはどのような気持ちがあるのか???

それは、どのような考えによって生まれてきているのか???

まず、そこから逃げずに向き合っていくということをやっていきます。

自分は、どんな出来事があると、どの様に感じて、どんな気持ちになって、どんなことを考えてしまうのか?

そして、どのような態度や言動、行動をとっているのか?

その結果として、最後にどんな気持が残っているのか???

その最後に残ってしまう気持ちが、摂食障害のエネルギーになってしまいます。
まずは、その気持ちを浮き彫りにしていきます。

この気持ちをないがしろしている人が多いようようです。
それは、摂食障害を抱える本人も周りの人も・・・

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周りの人がその気持ちを”
踏みにじったり”
”無視したり”
”コントロールしたり”

している場合も多いようです。

本人は、
”我慢したり”
”感じないようにしたり”
”忘れようとしたり”
”自分の気持ちをコントロールしたり”

しているということがままあります。

まず大切なのは、周りの人も本人も、”気持ち”への気づきを大切にすることです。
ここから対人関係療法による摂食障害の克服は始まります。

気持ちに気づいて気持ちを感じてください。そして、その気持ちはどういうところからきているのか?  いつからそういう気持ちを持っているのか?

最終的には、この気持ちを整理したり、受け容れたり、見直したり、表現したりすることによって、やり場のないモヤモヤやイライラを減らしていきます。そうすることによって摂食障害は回復へと向かって行きます。

ただ、一足飛びにここに行けるものではありません。対人関係療法はここをメインにして行って行きますが、重要なのは過去もしっかりケアしていくことです。

対人関係療法と家族療法

また、摂食障害の対人関係療法を進めて行く上で重要なポイントになってくるのが、
ご家族の理解です。摂食障害という病気の理解とご家族の接し方やコミュニケーションのあり方などです。
家族の理解を深めていただき家族の在り様を見直していく上でも家族療法的な取り組みを行っていくことがとても大切になってきます。
ご家族が理解して家族のあり様を変えていくことによって、摂食障害の改善速度が急速に上がっていくということはよくあることです。

過去を扱う場合の対人関係療法と他の療法

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上記のように、対人関係療法では、まず現在の気持ちを大切していくのですが、現在の気持ちは過去の様々な体験や出来事から繋がってきています。

ここで大事にしていきたいのは、過去に何があって、どのように感じてどう考えどういう
態度・言動や行動をとって来たのかということです。

そうして、今、どういう気持ちがいちばん強く残っているのかということです。

現在のマイナスの気持ちを軽減していくためには、過去の問題の整理や受容そして癒しがとても大切になってきます。

対人関係療法のみでカウンセリングしていく場合には、じっくりとお話を伺い、出来事・気持ち・行動を整理していくことになります。
ただ、それだけで充分な場合はいいのですが、深い心の傷を負っている場合には深い癒しが必要になります。そのような場合には催眠療法やイメージ療法をお薦めしています。

特に催眠療法やイメージ療法が必要なケースは過去に大きな出来事があってトラウマになっているようなケースが多いのですが、必ずしもそうではなくても、現在の自己否定感が強くて自分を受け容れることができない場合にもとても有効です。

摂食障害を克服していく上で重要なところは、自己を再構築していくことです。

現在は、もっていき場のないモヤモヤやイライラの気持ちを抱えていてどうにもできずに摂食障害に繋がってしまっているのですが、摂食障害の克服のためには心のバランスを整えていく必要があります。

そのためには、まず自己受容がとても大切です。 自分を好きになるということです。自分を好きになっていくには、まず過去の癒しがとても大切です。そこは催眠療法やイメージ療法がとても得意とするところです。過去が癒されると自分を受け容れられるようになっていきます。

自分を受け容れて好きなっていき、さあ、それでどんな自分になっていけばいいのかということが見えてきます。新しい自分、なりたい自分です。摂食障害を克服できている自分です。ここではじめて目標設定ができるわけです。

自己受容そして新たになりたい自分の目標設定ができて、やっと本格的な対人関係療法に入っていくことができます。

対人関係療法を他の療法で補完した上で

対人関係療法の骨格となるところは、コミュニケーションを中心としたソーシャルスキルの改善です。どのようなコミュニケーションをとっていけば、もっていき場のないモヤモヤやイライラの気持ちを軽減していけるのか? ということです。

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ここからは、直近の実際にあった情動が揺り動かされたようなコミュニケーションの実例を具体的に取り上げて検討していくことになります。

よくある好ましくないコミュニケーションのパターンとしては、

  • あいまいで間接的な非言語コミュニケーション
  • 不必要に間接的な言語的コミュニケーション
  • 自分の言いたいことは伝わったという思い込み
  • 自分が理解したという思い込み
  • 沈黙

があげられます。実際の会話を再現してもらって、ちゃんと気持ちを伝えるべきではないのか、別の表現方法はなかったのか、別の考え方ができなかったのかなど一緒にコミュニケーションのあり方を検討していきます。

そして、最終的に合意できた方法で実際にコミュニケーション方法の改善を図っていってもらいます。実際に改善したものがあればフィードバックしてもらい、また別の気持ちが大きく動くような出来事があればまた同じように取りあげて検討していくことになります。

ただ、上記で紹介したように過去の経験によって、頭ではわかっているのだがどうしてもできないコミュニケーションが再度浮上してきた場合には、催眠療法やイメージ療法を
活用して、無意識の障害を取り除いていくということをやっていきます。

このように検討しながらソーシャルスキルを上げていって、自信がつけいくことによって摂食障害を克服していくことになります。

対人関係療法と“太る恐怖の克服”と他の療法

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摂食障害を克服していく上で大きな障害となるのが、

“太ることへの恐怖”

です。

基本的には対人関係療法で心のバランスが整うことによって、太ることに対する恐怖も和らいでいくものです。

ただ、心のバランスが整った後でもかなりしつこく太ることへの恐怖感が拭いきれないケースも多々あります。それは、子どもの頃のイジメであったり、強烈に太っていることへの否定的な気持ちが潜在意識に強く焼きつけられているようケースです。sui

また、更によくあるケースとしては、拒食症で極端な低体重に陥ってしまったような場合で、体重が100g増加することに対してでも極度の恐怖を覚えてしまいパニックになってしまうといったようなケースがあります。

このような太ることへの恐怖心を抱えている場合にも、催眠療法やイメージ療法が有効に機能していくことになります。 催眠療法やイメージ療法でやっていくのは、過去に抱えてしまった恐怖感の払拭やこれから体重が増えていくことへの恐怖感の軽減、体重が増加していく未来の自分の受け容れていくといったプロセスをスムースに行っていくというところになります。

対人関係療法と認知行動療法や栄養指導

対人関係療法や他の療法でメンタルバランスは整い、太ることへの恐怖心が和らいで来ても、まだ摂食障害の症状が残ってしまうケースもあります。
そのようなケースの多くは習慣が変えられず残ってしまうことがほとんどです。
まず、習慣を変えていくためには認知行動療法を適用していくことになります。
また、食事メニューへの考え方が偏ってしまっているケースもままありますので、そのような場合には管理栄養士などによる栄養指導が必要になってきます。

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催眠療法に対人関係療法を加えて取り組んでいきます。
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